「今日は何の曲を歌うのかな」
笑をを利用する日の朝は、こんな会話で始まります。夫はパーキンソン病を発症してもうすぐ19年。口腔機能の衰えから来る誤嚥性肺炎への不安と発音の不明瞭さの改善を目指して笑をにお世話になり、まもなく1年経とうとしています。パーキンソン病の進行により、できないことが少しずつ増えていく中、囲碁やカラオケ等の活動は、日常生活を大きく変えるほどの活気をもたらしてくれました。選曲に余念がなく、少しでも時間があくとYouTubeで曲を聴き、練習を始めます。レパートリーがかなり広がり、ボケ防止にも貢献していると感じます。
ペコパンダやガム噛みもよくやっています。その成果が生活リズムにも表れ、昼夜逆転の生活がなくなり、声も大きくなってきているように感じます。
また、職員の方々との会話も、皆さんとっても新設で夫の趣味にあわせた話題で盛り上げていただいているようで、楽しく過ごしている様子が伝わってきます。夫もよく、本当に皆さんがたくさん関わってくださってありがたい、嬉しいと申しております。家族である私も同様あるいはそれ以上かもしれません。
職員の方どなたも皆さんとても聞き上手、寄り添い上手で、どんな些細なことでもしっかり聴いて受け止めてくださって対応してくださるので、毎回送迎時にお会いすることが楽しみなほどです。夫のことや両親のことで気持ちが落ち込んだり行き詰まったりしたときに、何気なく言葉にしてみると、何かの道筋を示してくださるので心強いです。
これから先、何年、今の生活が続けられるのか時々不安になりますが、迷ったときに相談にも乗っていただけるのかなと期待できる場所かなとも思っています。
蛇足ですが、口腔訓練、あれから毎日行って、むせることが減った、高温が出るようになった等、私が実感しています。効果抜群でした。夫はむせることは全くありません。食べこぼしはなくなりませんが、感想になってないかも知れません。すみません。今後ともよろしくお願いします。
夫から、「声が出し易くなった、たくさん関わっていただいて楽しい」と付け足しを頼まれました。
突然、脳梗塞で倒れ、コロナ禍の入院。
面会も出来ず、失語症?右半身のマヒ?現実が見えないままの、不安だらけの退院でした。
でも、ケアマネージャーの方から、言語聴覚士の在籍する「デイサービス笑を」を勧めて頂き、すぐに参加できたことがラッキーでした。失語症への向き合い方、受け入れ方を自然に教わったように思います。本人は最初あまり乗り気ではなく、日々のメニューに身を任せていました。声も出せず、顔も無表情でした。
少し経つと、休みの日は顔面、口腔、舌の体操をプリントを見ながらよくやるようになり、自主トレメニューを見ながら、しっかり体を動かしています。
6月から、リハビリの一環でカラオケに参加させてもらうと、不思議?昔唄っていた歌は唄えるみたいです。
最近では、少しずつコミュニケーションが取れるときもあり、上手く伝わると笑顔で喜んだり、ダメな時には「もうイイ!」と怒ったりと、日々の暮らしにも、嬉しい変化が出てきました。
ここ2ヶ月は、単語だけでなく、ちょっとしたセリフも出るときがあります。
その変化(進歩)に気づく度、介護に携わって下さっているすべての方々に「感謝!」の気持ちでいっぱいになります。
いつもありがとうございます。これからも、よろしくお願いします。